絶対に避けたい集団食中毒!再加熱カートの利用でリスクを減らせる?
学校、飲食店、施設などで食中毒が発生すると、原因究明のために業務が滞ってしまう可能性があります。今回は、食事をおいしく提供できて安全にも配慮した再加熱カートを紹介します。施設や病院などで使用されていますが、食中毒発生のリスクを軽減できるのかについて見ていきましょう。
食中毒の危険性
腹痛、下痢、嘔吐などの症状に悩まされることが多いですが、時間が経過すればよくなるとは限りません。重篤な症状に陥る可能性もあるので、予防を日頃から意識しましょう。
重症化することもあるので予防が大切
学校、飲食店、施設などで発生しているイメージがありますが、家庭でも発生しています。それは、日常的に取り組んでいることが原因で食中毒を引き起こしているかもしれないからです。一般的に、学校や飲食店などで発生する集団食中毒とは異なり、家庭での食中毒は重症化しにくいのであまり知られていません。風邪を引いたようなだるさや寝冷えのような症状であることが多いので、自覚症状がないのでしょう。
食中毒の原因
食中毒の原因となるウイルスや細菌が原因で発生します。ウイルスなどが食べ物に付着し、増殖し、その食材を口に入れることで体内に侵入します。つまり、食べ物に付けない、増やさない、やっつけることが予防するために大切です。たとえば、食べ物に付けない処置として、手洗いや調理器具の洗浄などがあります。水でサラッと洗い流すだけではなく洗剤を付けて洗うことにより、ウイルスや細菌の数は減少します。
手洗いは体調管理の観点からも重要です。増やさない処置として、適切な温度で食べ物を保管し、調理後はすぐに食べることが大切です。調理後、時間が経過してから食事を摂るときは、加熱するなどして食べるようにしましょう。やっつける処置として、加熱と殺菌があります。肉や二枚貝などは必ず中心部まで加熱して、ウイルスや細菌を殺菌する必要があります。
肉はきちんと焼いて食べる
牛や豚などは、病原性の細菌が肉や内臓に付着している場合があります。また、人体に悪い影響を及ぼすウイルスや寄生虫に感染している場合があるので、とくに注意が必要です。スーパーで牛肉や豚肉などの肉売り場に行くと、必ず加熱調理してから食べるようにと注意書きが掲示されているときがあります。大切なのは、ただ加熱するだけではなく、中心部までしっかり火を通すことです。
外見上問題なくても中心部が生の状態であれば、加熱殺菌した状態とはいえないので、必ず中心部まで確認するようにしましょう。これは、牛肉や豚肉が新鮮であれば問題ないわけではありません。生の状態や加熱が充分ではない状態は、重篤な症状に見舞われることがあるので予防しましょう。さらに、ジビエを調理するときは、さらに加熱を意識してください。これは、イノシシやシカは、牛や豚などのように飼養管理されていないためです。
加熱加工用の二枚貝はきちんと加熱して食べる
二枚貝は、ノロウイルスやA型肝炎ウイルスに感染する可能性があるので、きちんと加熱してから食べるようにしましょう。冷凍の二枚貝や殻付きの二枚貝は、可食部の加熱が難しいので注意します。また、二枚貝を調理したときに使用したまな板や包丁は、使い終わった後に必ず洗浄するようにします。そのままほかの食材を調理することで、ウイルスや細菌を増やしてしまうことになりかねないので、まな板や包丁の洗浄が難しい場合は、別のまな板と包丁を使用します。そして、手洗いをしてから調理を再開しましょう。
「つけない・ふやさない・やっつける」を徹底しよう
自分でできる食中毒の予防方法を紹介します。
つけない
調理する人は、手洗いと使い捨て手袋を使用しましょう。手指に傷がある場合は、黄色ブドウ球菌が食材に付着する可能性があるので、使い捨て手袋があれば使用しましょう。野菜は、細菌が付着している可能性があるので水洗いをしっかりします。
ふやさない
20~50℃がウイルスや細菌の繁殖に適した温度です。そのため、低温または高温で保管しましょう。職場に弁当を持って行くときは、職場に到着すると冷蔵庫に弁当を入れて20~50℃以下にします。食事の時間は電子レンジで温めることで20~50℃以上にします。
やっつける
食中毒菌を殺菌します。肉などの中心部の温度は75℃で1分間加熱します。加熱を推奨している食材は、食中毒を予防するために加熱するようにしましょう。
再加熱カートなら安全に食事を提供できる
再加熱カートは、病院や福祉施設の食事をおいしく安全に提供できるだけではなく、職員の負担軽減にもつながります。
おいしい
温かいものは温かい状態で、冷たいものは冷たい状態で食べられます。温食側と冷食側に区分けされているので、おいしく食べられます。
安全
食材の中心部を75℃以上で1分以上加熱できます。食中毒の原因であるウイルスや細菌をやっつけることができます。
合理的
職場で勤務する人の効率化も図れます。前日に再加熱カートに食事をセットできるので、職員の早出出勤の緩和につながります。
まとめ
再加熱カートは、おいしい、安全、合理的をコンセプトに病院や施設などで利用されています。病院や施設で過ごす患者は、食事の時間が唯一の楽しみかもしれません。やはり、おいしいものをおいしい状態で食べたいので、再加熱カートは患者の要望を叶えた商品といえるでしょう。また、食中毒の発生を予防できるようになっているので、今後ますます普及していくことでしょう。