介護施設側が利用者の食中毒事故を防ぐために意識するべきポイントとは?

公開日:2022/05/15  最終更新日:2022/05/25

食中毒

介護施設の利用者様の楽しみの一つが、食事です。しかしその食事も、徹底的に衛生面で気をつけなければ、食中毒を招いてしまうことがあります。そのため介護施設側は、利用者様の食中毒を絶対に防がなくてはなりません。この記事では、介護施設側が利用者様の食中毒事故を防ぐためのポイントをご紹介します。

食中毒を予防するための3大原則

食中毒は、ときに命までも奪ってしまう、非常に怖いものです。ここで、そんな恐ろしい食中毒を防ぐための3大原則を解説します。

1.食材に菌をつけない・持ち込まない

まずは、食材そのものに菌をつけたり、菌を持ち込んだりしないことです。そのためには、信頼のおける業者から食材を仕入れるようにしましょう。そして食材を仕入れた後も、しっかりと検品を行い、食材に合わせて適切な保管をしてください。

食材に触れる手はしっかりと洗い、調理器具もきちんと洗浄しましょう。洗浄後は熱湯や漂白剤で消毒をし、しっかり乾燥させてください。また、調理器具のなかでもまな板や包丁は、食材ごとに使い分けるようにしましょう。

2.菌を繁殖させない

菌をつけず、持ち込まないように気をつけたとしても、そのあとの食材の保管方法によっては、菌が繁殖してしまうことがあります。そのため、食材を仕入れたあとは、適切な温度管理のもとで保存してください。

適温は、冷蔵庫は-5℃以下、冷凍庫は-15℃以下、温蔵室は65℃以上です。これらの温度を保つようにしてください。冷蔵庫や冷凍庫を頻繁に開け閉めしたり、入れすぎたりすると、温度が上がって菌が繁殖するリスクが高くなります。その点も注意しましょう。

3.菌を死滅させる

加熱調理をして、菌を死滅させましょう。加熱調理で菌が消滅する目安は、中心温度が75℃以上、加熱時間1分以上です。ノロウイルスの予防の際は、中心温度85℃以上、加熱時間1分以上が目安になります。

食中毒にはどのような種類がある?

ここで、起こりやすい食中毒の種類を見ていきましょう。どんな食中毒があって、それぞれどんな特徴があるのかを知っておくことで、より具体的に対策ができ、介護施設全体の食中毒事故を防ぐことにつながります。

腸管出血性大腸菌

食中毒の中でも名前を聞くことが多い「O157」が、この腸管出血性大腸菌に当たります。腸管出血性大腸菌は、毒素を生み出し、出血をともなう腸炎や、溶血性尿毒症症候群を起こすものがあります。

そんな腸管出血性大腸菌の原因は井戸水や湧き水などが多く、充分に加熱されていない肉や生野菜を食べることで引き起こす可能性があります。肉は充分に加熱調理をし、生野菜はよく水洗いすることで防ぐことが可能です。

カンピロバクター

カンピロバクターは、ニワトリや牛などの体内に生息している菌です。カンピロバクターによる食中毒を引き起こすと、下痢や腹痛、発熱、悪心、嘔気、嘔吐、頭痛、悪寒、倦怠感などの症状が表れます。

原因は、生や加熱不足の鶏肉料理がほとんどです。カンピロバクターは熱や乾燥に弱いため、充分に加熱することで菌を死滅させることができます。

サルモネラ菌

サルモネラ菌は、ニワトリ、アヒル、牛、豚、猫、犬、鳥、爬虫類など、幅広い動物の体内に生息している菌です。サルモネラ菌で食中毒を起こすと、悪心、嘔吐、腹痛、下痢などの症状が表れます。

主な原因は、充分に加熱されていない卵や肉、魚です。乾燥に強く熱に弱いという特徴があるため、食べるときは充分に加熱しましょう。また卵は新鮮なものを購入するよう心掛け、冷蔵保管をしながら早めに使い切ってください。

黄色ブドウ球菌

黄色ブドウ球菌は、健康な人の2030%の人が保菌しており、傷口、手指、花、のど、耳、皮膚などに生息しています。黄色ブドウ球菌は、熱や乾燥、胃酸、消化酵素に強いエンテロトキシンという毒素を作り、一度毒素を作ってしまうと、加熱調理しても死滅させることが難しくなります。

原因は主に、おにぎりやサンドイッチ、お弁当などの手作りの食事です。そのため、調理前によく手を洗うことで防ぐことができます。

腸炎ビブリオ菌

腸炎ビブリオ菌は、主に魚介類に生息している菌です。よく「魚介類は当たりやすい」というのは、この腸炎ビブリオ菌が引き起こしているものです。腸炎ビブリオ菌が食中毒を引き起こすと、下痢、腹痛、吐き気、嘔吐、発熱などの症状が表れます。塩分に強く真水に弱いため、魚介類は真水でよく洗ってから調理するようにしましょう。

ノロウイルス

感染性胃腸炎のイメージが強いノロウイルスですが、実は食中毒も引き起こす怖い菌です。ノロウイルスは、カキやハマグリなどの二枚貝を、充分に加熱しないまま食べてしまった時に引き起こすことが多いです。

また、ノロウイルスに汚染されてしまった水道水や井戸水を飲んだ時や、ノロウイルスに感染した人の嘔吐物に触れた時に感染します。二枚貝を食べるときは、充分に加熱してから食べるようにしましょう。

再加熱カートを導入して施設内の食中毒を防ごう!

食中毒のさまざまな種類をご紹介しました。食中毒はどんな健康な人でも襲う恐ろしいものですが、やはり高齢者の方が感染すると、重症化するリスクも高くなります。そのため、介護施設側は、食中毒には細心の注意を払っていることでしょう。

そこで、これからさらに食中毒の発生を防ぐためにおすすめしたいのが「再加熱カート」の導入です。再加熱カートとは、加熱調理した料理を急速冷却し、チルドの状態で盛り付けをし、冷温保存します。

そして、配膳時間に合わせてカート内で再加熱がされ、温かい料理を効率よく配膳できるものです。そんな再加熱カートのポイントは「チルド状態のまま盛り付けをする」という点です。チルド状態のまま盛り付けが可能なので、トングや箸を使わずに、手袋をつけた手で盛り付けられます。

そのまま配膳時間まで冷温保管されることで、衛生的に安心です。とくに食中毒に気をつけたい介護施設にはぴったりといえます。また、一気に再加熱ができることで、利用者様が多い大規模介護施設でも、全食を適温で提供でき、スタッフの負担も大幅に減らすことができるでしょう。

 

介護施設で食中毒を防ぐためのポイントをご紹介しました。食中毒は、身近なところにある菌が繁殖したり、毒素を出したりして引き起こしてしまうものです。そのため、食材をよく洗ったり、手をよく洗ったりといった基本的な習慣が、食中毒を防いでくれます。そして再加熱カートを導入することで、より衛生的で安全な食事を利用者様に提供できます。介護施設側の方、ぜひ再加熱カートの導入を検討してみてください。

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